流行るソーシャルゲームを出すための3つのポイント

ちょいとしたらケータイ向けソーシャルゲームを出すので、振り返ってみれるように先に書いてみる。
(リリース後想定とおりでなく、あせって変な方向に行かないようにするためだ!→俺!)
(そしてうまくいったら、ちゃんとこの辺を押さえてたんだからね!と自慢するためでもある。)




今まで出した自社ゲームなどのよかったところ、反省点を踏まえ、見えてきた「はやるソーシャルゲーム」になるために、絶対に抑えておかなければいけない重要なこと。

ということで、今回リリースするソーシャルゲームでは以下3点のことに時間を多くかけてきた。


1)ソーシャルサイクル
ソーシャルゲームの種類は「牧場系」「RPG系」「対戦物」「育成系」などなど結構ジャンルはあるが、基本的にどれにでも当てはまるシンプルなことだと思うのだけど、以下3点がゲーム本線をぐるぐる回りながらしっかりと絡んでいるか。

・あげる
・協力
・ちょっかい

必要な3原則。名前はないが、「ソーシャルサイクル」と名づける。

あげるはギフト系機能など、協力は友達との協力感、ちょっかいは友達に意地悪できる的な機能。この要素をしっかりとゲームの目的に絡めることができるかがとても重要。この機能が、ゲームの目的と薄い絡みだと、思うような効果が得られない。

現在リリースされた他ソーシャルゲームを見ていると、上記のような機能を入れたゲームは多くあるが、それがゲーム本線とちゃんと絡んでいるかといえば微妙なのも多い。基本的に上記3点は、リアルでも人付き合いにおいて、普遍的な要素だ。また、人と人がかかわる以上、永久に変わらない要素といえる。ただし、必要以上にストレスを与えない設計も重要。いかに、いつものように個人ゲームを楽しむかの合間合間にお友達付き合い要素を絡めるか。強要させない設計がとても重要。

「ゲーム本線にソーシャルサイクルをぐるぐる回す」


2)課金ポイントは時間
明確に収益ポイントを想定しておくこと。
実際、ソーシャルゲームには、ライトユーザーが多いことが想定されるため、RPGゲームでよくありがちな武器、防具をあるところからリアルマネーで買わないと進みにくくなるような設計ではそこで多くの人が脱落する。

この方向に進むと、どんどん下へ下へ(コアユーザー目線)になり、一部のコアユーザーのためのゲームになっていくのです・・・。(反省点)コアユーザーは比較的時間も多くある人が多いので、他ユーザーに対してコミュニケーションもとってくれ他ユーザーを引っ張ってくれるのですが、それがライトユーザーからすると強制されていると感じることがある。そうなると、お互いにあまりよい関係といえない状態になりがち。この辺のバランスはゲーム運営側でゲームの仕組みとして制御する必要がある。課金ポイントを間違うと、楽しむためのゲームから、なんだか疲れるゲームへと変貌をとげ、一人当たりのゲーム寿命の低下につながります。

また、ソーシャルゲームというだけに、基本設計から「人が多くいないと成立しないゲーム」を想定しているため、ある程度進むと課金を必要以上に即す設計では、そこからの脱落者が増えゲーム寿命がとても短くなると予想される。MMORPGなどのように、ゲーム好きなユーザーが「よし!やるぞ!」と入ってくるのではなく、ちょっと暇だから軽くやってみるか!くらいの感覚でゲームに入ってくる。

目指すべきは、短時間で比較的長期間遊べるゲーム。また、MMORPGのように、2%程度の超コアユーザーにかなり多くの金額を払ってもらうようなゲームでもない。ベストは、使うユーザーで月1000円程度。それがユーザー数の10%いれば最高だよね!という想定。「あー!もうっ!!」って、ちょっとした感情の高ぶりで100円とか、200円使って、満足感を得られるゲーム。


3)ワンボタンで展開
これは上記を踏まえて満足いく仕様になった上で、絶対にはずしてはいけないポイント。
これを間違うと、上記の仕様がどんなにすばらしくとも、そもそもそこまでユーザーがたどり着かない・・。

基本そのままだが、

・余計にリンクを並べない。
・他ページへの遷移は極力「ワンボタン」に!

自分もそうだが、特に構えてゲームに入いらないので、リンクが多く、どこ押すか一瞬でわからなければ、まず消す。理由は次の進み方を考えるのが「めんどくさい」から。ほとんど大多数の人が、きっとそういう気持ちを持っている。

ページデザインが重要なのもさることながら、どれだけ本気でテスト→デザイン修正を行えたかになると思う。





どれも書いてみるとすごく当たり前なことだけど、渦中にいると、じゃっかん感覚がずれてくることもあるんだよね・・。さ。上記想定したつもりで今回作ったが、実際市場に出てみてどれくらい、乖離があるのか・・。ま、あるだろうけど、ここを踏まえて修正・追加が行えるか・・・。リリースまでよりリリース後のが重要。期待感はあるし、どちらにしても楽しみだ。